一般社団法人 日本原子力産業協会
原子力システム研究懇話会
堀 雅夫 著
2015年6月16日発行
B5版 本文76頁
地球温暖化対策として大気中からCO2を除去する方法の一つに、バイオマスから炭(すみ)をつくる方法がある。炭は地上に放置しても数百〜数千年間安定なので地球規模の炭素循環の外と考えられる。 原子力を利用してバイオマスからバイオ炭をつくり貯留・利用し、残りの炭素成分からバイオ燃料をつくり化石燃料の代替をすれば、大気中CO2の除去とクリーン燃料の供給が行える。すなわち、エネルギーを供給しながら、ネガティブ・エミッション(負排出)ができる。 このプロセスは原子力なしでも可能であるが、原子力利用によってバイオマス処理量に対する炭素除去効果を格段に向上できる。地球上のバイオマス成長による炭素吸収量は現在の世界のエネルギー消費によるCO2排出量より約一桁大きいので、このプロセスを使用すればバイオマス成長量の1割程度を処理すれば大気中CO2を減少に向けることができる。 現在の地球温暖化の進行状態から、世界が必要とするエネルギーを持続的に供給しつつ大気中からCO2を除去することが可能な「地球環境保全と世界エネルギー供給を統合したシステム」の構築・運用は喫緊の課題と考える。本書は、再生可能エネルギーと原子力による「カーボンネガティブ・エネルギーシステム」の21世紀中葉におけるイメージとビジョンを提示している。 |
刊行のことば まえがき 第1章 全体要約 第2章 CO2の排出抑制からCO2の除去へ 第3章 主なCO2の回収方法と貯留方法 第4章 バイオマスと原子力による協働的CO2除去方法 第5章 カーボンネガティブ・エネルギーシステム 第6章 CO2除去事業実施の資金・仕組み あとがき |
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